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monasuky

monasukyのJagung Bakar。インドネシアの空の下で鋳金作品を猫と一緒にトウモロコシを焼きながら諦めずに作る、その記録。されど技法、なかれど技術、永い道のり完成は見えると遠のく。

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トントン、ドアノッカー

トントンはドアノッカーだそうです。
実際にはカチカチという金属がぶつかる音がします。
これは舌べろを出した神様です。あれ、魔除けだったかな?とにかく鋳造工房ジャグンバカールの守り神に任命しました。

新装工房はじめました。トントン

ここ最近、雨季を乗り越えボロボロになった鋳造工房Jagung Bakarをせっせと改築していました。柱にはKayu Kalimantan(カリマンタンのよい木)を使い、天井は下で火が使えるくらい高くし、床には亀甲コンクリートブロックを敷き詰めたのでこれからは雨が降ってもよい制作ができそうです。ドアはないので柱に“ノックするもの”を設置しました。“ノックするもの”とは、古地金屋で買った真鍮ゴミの中から出てきたものなのですが、普通ドアに付いていてドアをノックするものです。(私のイメージではヨーロッパの大きな家のドアに付いているライオンの顔、真鍮製)これ、名前なんて言うんですか?仮にトントンを呼ぶことにしましたが、このトントンなかなか工房に似合っています。鋳物だしね。
トントン溶かしちゃうところだったよ、トントン。

イスに住むムシと共存

ひさしぶりに新しい原型を作ろうと工房を片付けた際、
竹のイスの中にウジャウジャとムシが入っているのに
気づき、BAYGON(インドネシアの強力殺虫剤)を
ブーブー振りかけてしまいました。ああ、イスに住むムシを大量にやっつけてしまいました。
ちょっと触らないでいるところにはすぐに誰かが巣を作ってしまうので困っています。
ハチ、アリ、クモ、モジョモジョムシ、ウニャウニャムシ、
ブツブツムシ、ウネウネムシ、ウジュウジュムシ、ブツブツムシ、ウヘー ダメダ

空の高い南の町で


インドネシアでの生活は
嫌なこともあって、
いいこともある。
いや、そんなこと当たり前だな。

ここで制作する不安と
ここでの制作が終わる不安が
赤と青だったら、それが混じって
きれいな空になる。

金属は熔けて固まる。
日が暮れるまでに
作品を作らなければならない。

穴ダラケ

Eddy氏の鋳込みを見に行きました。
穴だらけの鋳型。
「みんなでやる。」ために、
湯口がたくさんありました。
例えば、これは湯口が4つ、上がりが4つ。
大きな鉄のお玉で、4人が同時に注ぎます。
いろいろなやり方があるものです。

灯油で真鍮を熔かしてお玉で注ぐ

彫刻家Eddy Sunarso氏の工房の金属熔解炉です。
なんと燃料は灯油、坩堝は値が張るので使わず
ガスボンベを切ったもので代用しているそうです。
取鍋は鉄のお玉で、見た感じは3kgほどしか
入らなそうなので「大きな鋳型の場合はどうするの?」
と訊ねたら「みんなでやる。」との答えでした。
途切れることなく3kgずつお玉を持って並ぶ職人の姿を想像して、うれしくなつた。

monako

もなこと会えなくなってもう2年が経ちました。もなこから手紙が来たらいいなと思う。かじうら毛のみなさん、おげんきですか。ぼくはげんきだよ。天国に来て、ともだちができました。きのうはミケネコさんとしらすごはんをたべたよ。
とか。

鋳型崩壊の日

鋳型が壊れたので、鍵やベルトのバックルやバネなどを
地金の山から拾い出し、鋳型の隙間から詰め込んでみました。
こんなグチャグチャな鋳肌みたことがありません。
ああ、ゴミです。ゴミです。
ほんとうにゴミです。

答え、坩堝餅


あの、坩堝を持つ道具を日本語で何て言うんですか?
ちなみにインドネシア語では、名前はないとのことです。
強いていうならば、ALAT ANGKAT KOWI(坩堝を持つ道具)
だって。本当に名前はないということですね。

新生るつぼさん-金盾坩堝

今度は中国製GOLD SHIELDという坩堝を買いました。
焼いてから10日も経つ鋳型が待っていたので
新生るつぼさんの写真を撮りそこない、いきなり
ホドにいれてしまいました。
今日使った燃料 木炭 20kg 鋳込み成功。

10kgの坩堝を買うとき、金を溶かすのか?と
お店の人に尋ねられた。本気かな?

悲劇のるつぼ割れ事変

これからいっしょに生きていこうと

思っていたるつぼつぼが

あえなく割れた。


この坩堝があれば、どこの国でも鋳造できるようになりたかった。
道具は外の工房に置いてあるけれど、坩堝だけは家の中に住んでいた。
昨日の鋳込みで金属を熔かしている最中、
坩堝の中で9kgの真鍮が固まってしまつた。
ホドを改良して臨んだ再鋳込み、
固まった金属は入れたままではいけなかったのか、、、、、、
原因は金属の収縮と膨張と坩堝の収縮と膨張の問題
ということにしましたが、そうでしょうか?

泣き面に蜂。失敗は成功のもと
じゃないよう。


鋳型焼成完了、55時間火の旅

工房の屋根の蜘蛛の巣は黒くなってぼろぼろになり、蜘蛛は出てゆき、窯の中や周辺に住んでいたカエルやヤモリは一時退去しました。
窯の中にあった1mのへびの脱皮した皮は、怖いのでいっしょに焼いてしまいました。
ここで育った3びきの子猫はもう巣立ちました。
置いてあった板と板の間には小さな虫の大きな巣ができていて、鳥肌が立ちました。この小さな工房にはいったいどれくらいの生き物が生きていたのだろう。

とりあえず、鋳型が焼けてよかった。
使った燃料
木炭 30kg
豆炭 50kg
薪  一束